数学、物理、化学、技術、そして勝負

 日本人がノーベル賞を受賞。なんとも目出度いニュースが閉塞感漂う巷を活気づかせてくれた。

 そんなか、先日、地道に作り続けてきたラジコン3台がようやく完成を迎えた。最終調整を済ませ、マルサンホビー原町店のサーキットで遂にデビュー!

 韋駄天は◯十年ぶり、息子二人は正に初体験である。
(あまりの興奮に写真を一枚も撮らなかったことに後で気づく)

 走行券を3枚渡し、記名帳に必要事項を記載する。そしていよいよサーキットへ!

 サーキットでは凄腕の常連さん達が既に激走中。息子以上にビビるオヤジ・・・。しかし、常連さん達はいくらか走らせてはセッティング、走らせてはセッティングと、サーキットがフリーになる時間は比較的多い。

 誰もいなくなったサーキットで、「今だ!」

 ピットに愛車を置き、スイッチオン!!! もう息子もオヤジもレッドゾーン。3台の車がコース内を走る様は感動そのものである。

 しかし・・・

 ガリガリっ、カシャン、ギギギ、クチャ・・・色んな音を奏でる3台; やがてオヤジ号がスピンをするとバッテリーがコース上に。

 息子たちも引き続き前衛的なサウンドを響かせコースを賑わせる。オヤジ、次男、長男と、次々コースを後にする。

 この後もなおしてはソロで、なおしてはデュオで、なおしてはトリオで・・・と、素敵な演奏は続く訳であるが、デビュー当日にして愛車達は歴戦を闘い抜いた武将のような貫禄が付いている;

 現地での修復が困難となった時点でお開き。運転していた時間より修復に割いた時間の方が長かったことは言うまでもないが、息子たちはメンテの大切さを知り、また、どのような不具合の時は、何処を疑うか? といった嗅覚もついたようだ。

 ギヤ比、加速減速、グリスやオイルの塗布、ハンダ付け、そして各パーツの名称などを次々と覚えていく息子たち。10歳に満たない子供が「ギヤ何か噛んだ?」、「ちょっと滑るな」、「なんか、ドライブシャフトがゆるいんだよぉ」などと普通にしゃべっている。

 そう、ラジコンには夢やロマン意外にも色々な要素が凝縮されているのだ。

 「マイペースで楽しんで下さい」 by マルサンホビー原町店店長

 うむ、名言である。