Love and Peace

私の勤務先は静岡県東部の沼津市にある。海と山、それに温暖な気候にも恵まれ、お茶やみかん、魚介類とその加工品などは特に有名。一言でいうならば、実に穏やかなまち(市)だ。

ここの所、血腥い動きがあり、とても穏やかとは言えない状況が続いている。詳しい内容についてここでは触れないが、血腥い動きの狙いは「市長のリコール」にあるのだ。リコール派の市民と、市長支持派の人たちとの間で、重苦しい戦いが続いている。この状況に至るまではそれなりの経過があったにせよ、今この時期にゴタつくのは沼津市にとって何のプラスにもならない。

(不謹慎な表現だが)面白い事に、リコール派市民の多くは所謂「団塊の世代」もしくは、それ以上の年齢の方が圧倒的に多い。もちろん市長支持派に同世代が多いことは否めないのだが、ここで全く予期しない現象が起きた。それは20代〜30代を中心とした若者が「今沼津はリコール運動なんてしている場合じゃない!」と立ち上がったのだ。リコール派だ、市長支持派だ、と分裂をする時ではなく、今沼津は一丸となる時ではないか、と若者達がメッセージを発したのである。既に決着のついた都市計画に納得がいかず、ウジウジしている輩よりも余程潔いと思う。確かに年輩の方達よりも市政について疎いかもしれない。反対派同様、都市計画に納得のいかない連中もいるかもしれない。しかし、事は決し、前に進まねばならない今、個々人の主張を張り合うのでは解決しないということを、若者は感性、あるいは直感で知っているのだと思う。

声を上げた若者達は、この事態をチャンスに変えることに目覚めた。「もっと地域に関心を持たねば」「俺たち、私達がまちを作らねば」と・・・2006年4月8日に決起大会を開いた彼等は、4月28日にも市職員、市議会議員、政府系金融機関の方達を招き、勉強会を開く。この事は地元新聞にも大きく取り上げられた。彼等の名は

Love and Peace

奇しくも1960年代後半、全世界で同時多発的に起きた、若者たちの反乱で掲げられたスローガン「Love and Peace」と同じである。アメリカ、フランス、チェコポーランド、メキシコ、日本も・・・そして日本の当時の若者は今「団塊の世代」と呼ばれている。


当時のLoveは性の開放、Peaceは反戦であったが、
今回のLoveは街への愛着、Peaceは調和といったところだろうか。


【Love and Peaceホームページ】
http://numazu-plaza.net/johokan/love&peace/



LOVE & PEACE~この思い伝えたくて~

LOVE & PEACE~この思い伝えたくて~