乗馬、そして落馬

今日は久々のオフ! 職場の仲間、そして日ごろ仕事に協力してくれている皆と乗馬に行こう! ということになった。

朝5時過ぎに出発。前日深夜まで仕事をした者、寝ずに仕事をこなしたもの達が九十九里の某乗馬クラブを目指し結集する。第一の集合場所は海老名SAだ。ちょっと出遅れた私と、私の妻子を先発隊の皆が海老名で待っていてくれた。ここで合流し、一路九十九里を目指す。

朝9時頃、目的の乗馬クラブに到着。乗馬と言ってもかしこまったブリティッシュなものではなく、ワイルドなウェスタンスタイルの乗馬だ。初歩的なレクチャーを受け、第一陣が早速出発。全員が初めてのグループであるが、九十九里の海岸線をご機嫌に乗馬を楽しんできたようだ。30分程で、第一陣が戻ってくると、続いて私を含む第二陣の出発である。

頭目の馬には女性が乗るようにと、乗馬クラブの方から指示が飛び、残る3名の男性は適当な馬を選ぶように言われた。二頭目の馬は、数年前私がこの乗馬クラブに初めて来た時に乗った馬で、ちょいとわがままだが、非常におっとりしている馬だ。今回もこいつに乗ろうと思っていたが、初めてこの乗馬クラブを訪れたM氏がこいつを選んだので、私は3頭目の馬に乗ることにした・・・しかし、こいつがどうも落ち着かない。振り返っては私の足をつつこうとし、前を向いては頭を上下させブルルっ! ついでに鞍もどうも左に傾いているような・・・さすがにそれはインストラクターも気付き直してくれた(やはり傾いていたのだ)。そして出発前にインストラクターからその馬(私の乗った馬と、Yの乗った馬の二頭)は「神経質なので、指示もあまり強く出さないように!」とのこと。そんなこと言われたって・・・

ど素人ながら、尋常でない馬の気配に一抹の不安をかかえながら、海岸線へGo!

出足は好調ながらも、すぐに左右を落ち着き無く、しかも力強く見向きし、真っ直ぐ歩いてもらうのも一苦労。前の馬にぴったりくっつき歩こうとする馬を諌め、適当な間隔を保つ。一瞬でも気を抜くと、ものすごい力で路傍の草を食みはじめる・・・。それでも初心者の私は必死に隊列を乱すまいとタズナを握っていた。

しかし・・・

海岸線まで来たところで、突如として馬が狂いだす。いきなり身体を左右に揺らしたかと思うと、全速力で走り始めたのである。インストラクターの方が「引いて!!引いて!!」と怒鳴る。私も必死でレクチャーどおりタズナを曳く。すると見事に馬が足を止めた。なるほど、結構強く引かないと止まらないのだな、などと関心していると

!?

それもつかの間、1秒くらい止まったかと思ったら再び狂い出す。インストラクターは相変わらず「引いて!!引けってば!!」だけ・・・。言われる通りタズナを引くが、最早アンコントロール。海をめがけて、仲間の馬の列を掻き分け突っ込んでいく。上級者ならば、大したことは無い出来事なのだろうが、初心者の私は突然右に向きを変えた馬と、「グラっ!」と左にかしいだ鞍に「これはマズい!」と直感。右足が浮いたその時に、エイヤっと重力にまかせて馬の身体を離れたのである(戦国映画で弓を受けた武将(役者)が馬から落ちる気持ちが少し分かった)。

あSDKJふぁKLSJFぁS;DJF;さJFL;・・・

気がつけば、まだ寒さの残る九十九里の海に投げ出されたいた^^;いかにせよ、海水浴には寒すぎる陽気だ。着ていた衣服はズブ濡れ、身体は1.5M程の高さから叩きつけられたショックで結構な痛み・・・(濡れた砂浜は痛い)。気づけば寒風吹きすさぶ九十九里で全身びしょびしょの自分がいた。

あたりを見回すと私の後ろにいたYが乗る馬も興奮し、暴れん坊将軍さながらにYが馬に揺られていた。インストラクターは「引いて、早く引いて!!」

Yは見事に興奮する馬を乗り切り、なんとか事なきを得た。

ほっとすると同時に、ビ〜ンと体中にシビレが回ってきた・・・。同じグループの仲間も心配して「大丈夫?」と口々に声をかけてくれた。が、インストラクターは・・・

「引かなきゃダメだって、何が起きても引かなきゃ!!」

さすがに怒り気味の私。「引いても止まらなかったじゃないですか」とリターン。すると相手もさるもの、「引くったって。早すぎるんだって!!」と応戦。確かにそれはそうかもしれないが、そもそもの原因が分からない私はプッツン。

「早え〜、遅せ〜って、それより何が原因なんだ!」

と聞けば、信じられない言葉が・・・最早なにも言うまい。事前に予見できる危険性を放置しておきながら、その言い草にはがっかり。期待する訳ではないが「大丈夫ですか」の一言があってもいいのでは? それさえもない。その直後ビショ濡れで腰を押さえている私に「まだ乗れますか?」と平然と聞いてくる・・・「無理だ」と言えば、あきれ顔。甘やかしてくれとは微塵も思わないが、これを生業としている会社にしてはどうなの? 結局同行してくれていた職場のHさんの機転で、乗馬クラブにあるシャワーで身体を洗うことは許され、妻が近くで購入してきた服に着替えた。

まあ、私の一件以外は全て楽しく、同行したメンバーはじめ、妻や息子達も大満足の一日を過ごしたようで何より嬉しい。帰りの車の中でも息子達が興奮気味に今日の出来事を聞かせてくれた。帰宅後息子二人の頭を洗ってやると、バーベキュー独特のスモーキーな香りがしたことがなんとも頼もしかった^^