モヤモヤと見えそうで見えない

「様々な要素が互いに複雑に絡み合った問題で、一概には云々・・・」

最近の出来事ってだいたいこんなセリフで片付けられてしまう訳だが、腑に落ちない。しかし、ウソを言っている訳ではないので伝家の宝刀のような冒頭のセリフを言われてしまえば、返す言葉がなかったりする。

様々って一つずつあげてみて? 複雑に絡み合うってどう絡み合ってるの? 一概にって・・・例えばどう言えます? で結局あなたはどう思うの?

などと聞くと疎ましがられるのが関の山だ。

どこの国にも似たような状況はあるのかもしれないが、日本という国、日本人という国民は特にそういう傾向が強いのではないだろうか。もちろん私も含めて。

同じ国民でありながら、確実に異なる社会層、経済層、情報層が出来ており、慣れきっていた「ほぼみんな中流」の状態が崩れ、だんだんとそれを隔てる「壁」を皆がモヤモヤと感じ始めている。そしてこのモヤモヤは一部のブルジョワジーや、既得権益の上に住む住民には明確に、それも何年も前から見えていたことであり、彼等彼女等は今の層からスピンアウトしないよう、必死なアノ手コノ手を打ち続けて来たのだろう。

そして今、そして未来・・・

大きなしっぺ返しが目前まで迫っているような気がする。

いずれにしても暫くは荒んだ時期が続きそうだ。

「死にものぐるい」
「100年後を見据えて」

の世界各国。そのための戦略、勢い、スピードは恐ろしささえ感じる。

日常のささやかな喜びを噛み締めることも大事だが、相対する社会、経済、情報にもっと関心を示さなければ。

自らのためにはもちろん、その「関心」に怯える「層」のためにも。